浦井健治さん主演のミュージカル『アルジャーノンに花束を』を観劇してきました。
前回浦井さんがチャーリィを演じた公演が9年前で、浦井さんのチャーリィ役としては再々演になるそうです。
浦井さんは最近気になる役者さんだったのでとても楽しみにしていました!
SF小説の定番『アルジャーノンに花束を』のミュージカル
そもそもダニエル・キイス作の『アルジャーノンに花束を』といえば、SF小説好きだったら知らない人はいないのではないかという定番ともいえるSF小説です。
小説から派生してテレビドラマや映画、舞台などさまざまな『アルジャーノンに花束を』も制作されています。
日本では、2002年のユースケ・サンタマリアさん、2015年に山下智久さんが主演したテレビドラマ版を見た人が多いのではないでしょうか。
そして今回観に行ったのは、ミュージカル版の『アルジャーノンに花束を』。
ストレートプレイではないミュージカルということで、どんな表現になるんだろう??ととても気になるポイントでした。
こちらのインタビューにもある通り、今回演出が荻田浩一さんから上島雪夫さんになりました。
オリジナル演出として荻田さんの名前が入っているので、荻田さん版をベースにしているということになるんだと思います。
振付家でもありダンサーでもある上島さんの演出になり、ショーアップされてダンス部分が増えたということで、今までとはだいぶ変わったとのこと。
実際に舞台に立っている役者さんたちも『こんなに変わるのか!』と思ったという今回舞台、初めての人も前回を見た人も楽しめそうです。
ミュージカルと『アルジャーノンに花束を』の相性の良さ
ここから先、内容にも触れる部分がありますので、まだ見ていない方でネタバレ気にされる方は舞台を観たた後に見てください。
ミュージカルってどんな感じになるんだろう??というのが観る前に思っていたこと。
ショーアップされているということで、確かにダンスも多かったですが違和感とかは全然なかったです。
パン屋さんのシーンとかすごく好き。
アルジャーノンは言葉を話さずにいろいろな象徴になっていくんですが、ちょっと見落とした感ある……もう一度ちゃんと観たいと思った。
無邪気な子どもとクレバーな青年の間にある幅と深さ
そして今回ここに触れずにいられない!というが、やはり主演のチャーリィ役、浦井健治さん。
無邪気な子どもチャーリィもクレバーな大人チャーリィもどちらも魅力的だったのですが、その間の表現がとても良くて。
どういうことかというと、子どもから大人になっていく思春期のアンバランスさと、そこからくる苛立ち。
また、大人から子どもに戻っていく時の悲しみと切なさ。
『愛している』と言った人の前で、自分がどんどん元の子どもに戻っていく……
でも戻っていくといっても、賢い大人のチャーリィの記憶も完全には消えていないし、周りはちゃんと覚えている。
完全に同じところに戻るわけではないんですよね。
そのやり切れなさというか切なさが浦井さんのチャーリィからすごく見えた気がしました。
あまり浦井さんご本人に関しての情報はなかったんですが、後で実年齢を知ってびっくり!41歳?!
てっきりチャーリィと同じくらいなのかと……
そして密かに子どもチャーリィのかわいさと、賢い大人チャーリィのスマートなかっこよさのギャップにやられました。
浦井さん、これから注目して見ていきたいと思います!
ミュージカル『アルジャーノンに花束を』公演概要
原作:ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」(ハヤカワ文庫)
脚本・作詞・オリジナル演出:荻田浩一
演出・振付:上島雪夫
音楽:斉藤恒芳
出演:浦井健治、大山真志、長澤風海、若松渓太、大月さゆ、藤田奈那、渡来美友、東山義久、北翔海莉
東京公演
日程:2023年4月27日(木)~5月7日(日)
場所:日本青年館ホール
S席 13,000 円 A 席 11,000 円
大阪公演
日程:2023年5月13日(土)・14日(日)
場所:COOL JAPAN PARK OSAKA WW ホール
13,500 円
お問合せ : キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~18:00 日祝除く)
主催:サンライズプロモーション大阪
詳しくはこちらをご覧ください↓↓↓
参考:ミュージカル『アルジャーノンに花束を』[公式サイト]